メッセージ１５

イエス・キリストは、弟子たちに、また自分に従う者全てに、多くの戒めを与えられました。
しかし、彼が私たちに与えたあの戒めに比べれば、残りはすべて単なる小見出しのようなものです。
それが本文のみ言葉なのです。
さてイエス様が本当の意味で、自分の弟子となる条件として、ただひとつ「互いに愛し合う」ということを挙げています。

イエス様が求めたものは、私たちの聖書に対する知識でもなく、きちんとした身だしなみや健康な体でもありません。
日曜日は欠かさず礼拝を守るということでもなく、キリスト教会の正会員になることでもありません。
髪が長かろうと短かろうと、アクセサリーをジャラジャラさせていようとなかろうと、そんなことは気にしていません。
ただ人を一人の人間として愛すること。これさえあれば、キリストの弟子になる条件を、みごとにパスなんです。
しかしこれではどうも気にかかる人がいるでしょう。これではまるで弟子になる条件は、人を愛すること、ただそれだけで、その他のもの、たとえば聖書について学んだり、清い生活を送ったり、身なりをきちんとすること等は、どうでもいいように聞こえます。
またイエス様はここで、聖書の言葉や祈り求める事については、触れていません。
悔い改めや救い・罪の清め・洗礼・十分の一等、これらのことはどうでもいいのでしょうか？実は、これらのもので、キリストの弟子かどうか確認したほうが、ずっと楽なはずなのに。と私たちは考えてしまいます。
しかしここで大事なことは、イエス様はそれらの事を忠実に守っているということだけで、即、その人を信用することはしていないのです。
今日、キリスト教会の中において、教会を食い物にする輩が存在します。
本当に信じられない話ですが、注意しなければなりません。
私たちが本当の意味で「愛する」ということは、イエス様が共にいてくださり、その力が注がれてはじめて可能なことなのです。
私たちは、どうしようもなく利己的で自己中心な、人を愛せない人間なのです。
私たちは人のどこを見るのでしょうか？姿・形・服装を気にしてしまいます。
しかし、イエス様は、「そんなこたあ、どうでもいいんや！」と叫ばれるでしょう。
また、「わたしがあなた方を愛したように」とございますが、このことは、私たちは皆イエス様のように十字架につけられなければならない。さもないとイエス様が人を愛したようには愛せない、ということでしょうか？
もしそうだとしたら、大半のクリスチャンは恐れて教会から逃げていってしまうでしょう。（私も含めて）(^o^;)
キリスト教会の長い歴史の中で、多くの神の子供たちが殉教の死を遂げました。彼らは喜んで死んでいったのです。
私自身も、救われて間もないころは「イエス様のためなら死んでもいい」と、真剣に思っていたときがありました。
しかし、信仰生活を続けていくうちに、いろいろな経験をさせていただき、今では、自分がいかに弱い存在であるかを思い知らされておりますので、ただ、今、神様に生かせてもらっていて感謝、としか言えません。
さて、イエス様が今日のみ言葉を語っていたときは、まだ十字架につけられていません。しかしこの時、イエス様が何を言おうとしているのか、弟子たちにはわかっていたようです。あのペテロでさえ、「愛ってどういうことですか？」なんて尋ねていないのです。
イエス様は一度も弟子たちに対して、「愛してるよ」とは言っていません。イエス様は弟子たちの僕となることで、彼らへの愛を身をもって示されたのです。
アーメン。
イエス・キリストはあなたを愛しておられます。

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