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メッセージ28

「本当の勝利者」

皆様こんにちは。お元気ですか?

神の子供達は人生の勝利者と言うことができます。では聖書は、成功や失敗をどのように取り扱っているのでしょうか。

旧約聖書時代では､イスラエル人が神に従順に聞き従う時に成功を約束しておられます。
イスラエルの敗北は､その民が神に不従順だったせいにされています。ですから人々は必死になって神に従おうと努力したのです。

しかし神は時に、自分の敵に勝利を得させ､自分の最も忠実な僕に試練と敗北を与えられました。
悪しき者が成功をするという自体は､一体なぜ起こるのでしょうか?
こういう不正に対して私達は、どう考えるべきなのでしょうか。
神の預言者エレミヤは、一つの結論に達しました。
それは、勝利よりももっと深く、もっと勇ましく、もっと実り豊かな成果が存在するのだと言う考えであり、また奇跡とは、敗北や不成功を受け入れることであるという考えです。

信仰には段階があり、一歩一歩成長していくものです。
イエス様を信じたばかりの初期の段階では、このお方が私達に勝利と解放・成功と祝福をもたらしてくれると期待する期間なのです。
期待が大きいですから、それが答えられない時のいらだちと失望は、大きくなるのが当然でしょう。

イエス様と共に十字架につけられた犯罪人の一人が、「あなたはキリストではないか。自分と私達を救え」と、隣で苦しんでいるイエス様に暴言を吐きましたが、私達も信仰が子供の頃には、神は自分の願い事を必ずかなえてくださると考え、「もし神がいるのであれば、私をこの困窮から救ってみよ」と、この犯罪人と同じ心境で、神に叫んでいなかったでしょうか。

ところがこうした類の祈りは答えられないほうが多いのです。こうして私達は、「神はある種の祈りは聞き届けられるのに、ある祈りに対しては、沈黙の中に人を退けてしまうのはなぜだろう」と、考える時期を通らせるのです。
そういう信仰の経験を積んでいくうちに、事が思い通り運ばないことの中に、隠された大切な神の配慮というものに気ずくのです。
そして、問題の解決や成功よりももっと深い事・大切な事があるという理解が生じるのです。そしてこう思う時が来ます。
「あの祈りは答えられなくて本当によかった。もし私の願い通り神に答えられていたら、私は大変な人間になっていたことだろう」と。

こうして私達は次第に、成功や失敗などということよりも、もっと人間には大切なものがあり、祈りが答えられないからと言って、神に失望することがなくなっていくのです。
なぜなら私達が神を賛美し礼拝をするのは、神が神であるからこそであって、必ずしも人間の幸・不幸と関わりの無いことだからです。

また私達は、時に信仰的コンプレックスを感じてしまいます。しかし神様はそれさえも益に変えてくださるから感謝です。
劣等感・コンプレックス等のマイナスと思える体験が、実はその人の中でこやしとなり、その後の人生・信仰にプラスになっていくことは確かです。

一人の教師が言いました。「自分が学生時代、成績が悪くて苦労した教師は、概して教え方が上手です。自分自身ができなくて苦労したため、生徒がどんなところで引っ掛かってしまうかが、よくわかるからです。これに対して優秀な教師ほど生徒のことがわからず、授業がつまらないのです。学生が学ぶことの楽しさを習得できない責任の一端は、教師の方にあると私は思うのです」

私自身はイエス様を信じて２２年になります。確かに多くの経験をさせていただきました。順調な時よりも逆境の方が多かったと思います。

先日も、４月の一ヶ月間というものは、大変でした。子供が二人とも怪我をしたり、身内も怪我をし、大切な物を失ったり、また目に見えない精神的に大きなダメージを受け、３日ほど眠れなかったりと、この世で言うところの「不幸」が凝縮されたような一ヶ月でありました。
本当に苦しみましたが、イエス様が２２年間変らず私の内側に供給してくださっている「心の平安と喜び」
によって、これらの事柄に対して感謝さえしている自分の姿があるのです。

皆さん、全てにおいて順調な信仰生活は危険だと思うのです。そこに真の意味での成長はありえません。

祝福や勝利よりも、挫折と失敗の中のほうが、より深い大切なものが存在することを、神様は教えてくださっています。ですから、挫折や失敗を恐れることはないのです。主イエス様にあって勇敢であってください。
今、あなたは困難の中にいらっしゃいますか?生きる希望はありますか?神の平安がありますか？

神様は私のような醜い罪人さえ愛してくださったのです。イエス様の十字架の愛を知ってください。
あなたは人生の究極の勝利者となれるのです。

イエス・キリストはあなたを愛しておられます。

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