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メッセージ31


「神様に願ってください」

皆様こんにちは。お元気ですか?

今日は、私たちの教会堂の建築の過程について述べていきたいと思います。
今から5年程前にさかのぼりますが、その頃、平野のテナントを借りて教会をやっておりました。毎月の家賃は20万円でした。信徒の数も少ないですし、家賃は大きな重荷となりました。

しかし神様はいつも不足分を補ってくださいました。
ある時、もう家賃を支払うことが出来ないという事態に陥りました。不思議なことに神様は、いろいろな方法で助けて下さったのです。「神様に示されました」
と、キッカリ20万円を献金されたりしたことが、2度ありました。多すぎもせず少なすぎもせず、神様は必要な分だけ備えて下さったのです。
この経験を通して、私自身、神様は生きて働いておられることを知りました。辛く苦しかったけれども、信仰のいい経験をさせてもらいました。

それから、私自身このような無駄な出費はもったいないと、教会堂を建てようという強い思いが与えられたのです。
その思いが与えられてすぐに、父の家の地主が土地を買って欲しいということで、12坪の小さい土地ですが、父は土地を購入しました。その土地はそのまま教会に献品されました。教会を建てるのにはまだまだ狭かったのです。しかしその隣の土地が13坪売りに出されていたのです。当時坪単価30万円でしたから、約400万円の評価です。
私はそのときなぜか神様の前にこう祈ったのです。
「神様、もし隣の土地が150万円で売ってくれたなら、教会堂を建てます」どこからそんな数字が出たのかわかりませんが、そんな祈りがでたのです。
教会員
の皆さんにもこのために祈ってくださるように、お願いをしました。
しかし向こうは不動産のプロですから、すぐに断られました。
そして私は、祈りつつもこの土地について調べ始めたのです。法務局にも足を運びました。市役所の建築指導課にも行きました。また、本屋さんに行って、土地・建物に関する本を読み漁りました。久しぶりに勉強をしたのです。
すると、その土地が欠陥敷地であることを発見したのです。
まず、前面道路の幅が4メートル無いことで、車が入れません。ということは、役所の出す建築確認申請がおりないことを知りました。つまりこの土地の上には家を建てることが出来ない、ということです。
それらの材料を携えて再び業者と交渉をしました。しかしそれでも業者のほうは400万から下げようとはしませんでした。
私達は継続して祈りました。「神様、150万円でお願いします!」
ついに交渉から2年目のことです。業者のほうからOKと出たのです。
しかし私の心には不安がありました。確認申請もおりない土地を買ってしまって、本当に教会が建つのだろうか。
けれども信仰に立つ別の私が語りました。「おまえは神様に祈ったじゃないか。150万円なら、神様は必ず教会を建ててくださると」

私は決心して隣の土地を購入しました。このことは大きな冒険でした。もし土地を買っても建物を建てることが出来なければ、無駄になるからです。それからは必死で祈りました。

良い業者が与えられるように。確認申請がおりるように。ローンが組めますように。問題は山積みでした。

先ずは自分で図面を書きました。一階が教会、二階・三階が事務所と牧師館。その図面に手を置いて祈りつづけました。

150万円で購入できたことも奇跡でしたが、一般の常識ではおりるはずもない確認申請も奇跡的におりました。しかしローンを組むのには苦労しました。
日本においての牧師の評価というのでしょうか。それは諸外国に比べてあまりにも低いことを痛感しました。

一般から見れば、私は自由業にあたるのです。しかし感謝な事に、ブライダル関係のお仕事をしておりましたので、そこから給与証明を頂くことができました。しかしそれだけでは駄目なのです。通帳や定期預金証書のコピー、教会の帳面のコピー等、揃える書類だけで厚みが1cm以上にもなりました。
この時ほどサラリーマンを羨ましく思ったことはありませんでしたよホント。源泉徴収票1枚で済むのですから。

そしていよいよ解体が始まりました。それから4ヶ月スムーズに事は運びませんでした。近所の方とのトラブルの続出で、私自身精神的ストレスで倒れそうになりました。
しかし神様って本当にすばらしいですね。全ての事が益となったのです。様々なトラブルを通して、ご近所とより親しい関係となることができたのですから。

実は、教会堂の建ったこの場所は、私の実家でしたので、まわりの人たちは、私のことを小さな時からよく知っていたのです。ですから、実際伝道はやりにくいのです。
「ああ、松田さんとこの息子さんが、なにか教会の坊主やってるみたいやで」てな具合です。

一筋縄では建たなかった教会ですから、完成した時は、涙が溢れてきました。スンナリ建っていたならこのような感激はなかったことと思われます。
確かにこの教会は神様が建てて下さったと信じることができるのです。

皆さん。教会というのは、勿論建物ではありません。「エクレシア」つまり、神の子供達の共同体なのです。建物なんか正直言ってどうでもいいんです。ですから、私が思いますのに、いろんな人が来てくれて、教会を使ってくれて、人々の手垢で汚してくれるほどになって欲しいと願っています。

この世の中いろんな教会があります。人よりも教会堂を大切にしている教会があったならば、それはおかしいのです。なによりも魂が大切なのですから。
私達のイヤ、全世界の教会が、人々の安息の場所、回復の場所、力と勇気を頂く場所、人と神とのそして人と人とのホンネで交われる場所、そんな教会になって欲しいと願っています。

イエス・キリストはあなたを愛しておられます。

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