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メッセージ45


「弱さが誇り」

はれるや!皆様こんにちは。

私がクリスチャンになって本当に良かったと思うことの一つは、ありのままの自分で生きられることです。つまり自然体でいられるということです。
結婚式のメッセージの中で、「自分が嫌いな人・自分が赦せない人・愛せない人って、結構世の中沢山いらっしゃいます。」と語りますと、それだけで目をうるませ涙する人もおられます。イエス様の愛を受けますと、「こんな醜い自分でも好きになっていいんだ」と変えられるのです。

イエス様を信じる前は、この世の中で生きるためには、強くなければならないと、多くの人はそう教えられてきました。

「弱肉強食」という言葉がありますが、ダーウィンの進化論によって、自然淘汰が科学的真理とされ、生存競争の論理は生きて勝ち抜いてきた種族だけが、現在生きているという論理なのです。

人間の世界もそうであれば、皆が無理をしてでも強くなろうとし、また強く見せようとして虚勢を張ることになります。
しかしこれは、続けると非常に疲れます。緊張の連続で、心に平安もなければ、愛も喜びも湧いてくる余裕すらなくなってしまいます。

「アメリカの裁判は、提出書類の重量と弁護士の声量で決まる。」と皮肉られることがあります。
「韓国でもめごとが起きたら、声の大きいほうが勝つ。」と聞いたこともあります。こんな馬鹿な話はありません。

さて、画家でゴスペルシンガーのジョニー・エレクソン・タダというクリスチャンの女性がいます。
彼女は17歳の時にダイビング中に骨折し、首から下が完全に麻痺となり、ベッドに固定されて天井を見つづけるという絶望の中で、イエスキリストに出会い、希望と喜びを見出しました。
彼女は筆を口にくわえて絵を書く画家として有名になり、車椅子で世界中を回ってキリストを伝えています。
多くの人から「ジョニーさんはとても強い人ですね。」と言われるそうです。すると彼女はこう答えます。「私は弱い人間です。弱いからキリストに頼るんです。だからこそ私は強いのです。」
もう30年以上も続いている車椅子の生活です。入浴・トイレ・着替え等の一切を人に頼る生活の中で、彼女は毎日自分の弱さを覚えます。しかしそのたびにキリストに助けを求め、生きる希望と勇気を頂いているのです。
そして語っています。「自分の弱さを誇れる私はとても幸せです。反対に自分の強さを誇ってキリストに頼らない人はとても不幸だと思います。」
彼女の身体はいつも車椅子の縛られています。しかしその心は解放されています。体が自由であっても、些細な問題で心を縛られているなら、それは不幸なのではないでしょうか。
さて、「あるがままでいい」というのは、状況にそのまま流されてしまうことではありません。「自分は弱いんだ。だから弱弱しく生きればいいんだ。」ということではありません。
神様は神の子供たちに強くあって欲しいと願っておられます。あらゆる状況においてそれぞれの個性と賜物を十分に発揮し、力強く生きて欲しいと願っておられるのです。

私たちが強くあるべきなのは、この世の生存競争に勝ち抜くためではありません。人を蹴落として自分が勝ちつづけるためでもないのです。
この世の競争や勝ち負けを超越して、自由に喜んで生きるためなのです。「弱者共存」の世界です。

しかし今日、多くの教会の中で競争と勝敗の原理を用いているのが残念です。教会の中でのマインドコントロールが、未だに行われているのです。教会の指導者である牧師を通してです。
最近クリスチャン新聞で連載されている「信仰という名の虐待」をご覧になってください。いい記事ですから。

たとえば、互いに信徒同士を、信仰の名のもとに競争させたり、自分の教会は世界で一番と思わせたり、牧師の言葉イコール神の言葉として信じさせたりするのです。
特にやっかいなのが聖霊派といわれる教会では(皆がすべてそうではありませんが)極端になると、異言を語らなければ救われていないとか、水のバプテスマでは不十分で、聖霊のバプテスマを受けなければならないとか。ここまできたらもうメチャクチャです。
律法主義になってしまいますよ。救いは信仰のみです。異言で祈れない神の子供達は無数にいます。
「自分達の教会の信仰が最高で、霊的に1番で、牧師先生も1番である」
なんて、真剣に思っておられましたら、可哀想なクリスチャンだと思います。そのように講壇からメッセージを語ってきた牧師の責任ですよホント!
自分の弱さを心底痛感している者が、キリストにあって本当に強い存在なのではないでしょうか。

イエス・キリストはあなたを愛しておられます。

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