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 メッセージ91


「あなたの存在を

喜ぶ神」

はれるやです。皆様お元気でしょうか。

私はたまに、息抜きにお好み焼きやさんに行きます。そこは「もみぢ」という名で、常連さんになってしまいました。

様々な職業の人が来る不思議なお店です。東証一部上場の支社長とか、町工場の社長夫妻・土建屋の大将・大手企業(名前は伏せておきますね)の部長や平の方・美容師さん・大手ゼネコンの所長等々。小さな町のお好み焼きやさんなのに。でもやっぱり一番珍しがられているのは牧師である私でしょう。

私は「松ちゃん」と呼んで欲しいと言っているのに、「先生」と呼ばれています。チョット恥ずかしいです。本当にいい人生勉強になります。

さて、そこであるメンバーが集まると、必ずやることがあるのです。それは「腕相撲」なんです。私もチョットは力に自信があるほうですから、(でも、もう49歳ですから辛いです)必死でやるわけです。勝敗は4人ともほぼ互角ですから、誰が勝つかは、いつもやってみなければわかりませんでした。そして負けたときの悔しさ、勝った時の喜びと優越感がたまらないのです。ふと思いました。 「わしもまだまだ気力があるやン?!」本当に神様に感謝です。生きていく力は神様が与えてくれるんですね。

本文のみことばは、マタイ9:13に引用されていますが、少し訳が違います。「あわれみ」と「誠実」の違いです。なぜイエス様はホセア書を引用されたのでしょうか。当時の人々が、あまりにも神様の教えを形式的・儀式的のみでとらえてしまい、目に見えるもの…上辺の善行や施し・いけにえとしてささげる動物の差(牛・羊・鳩)でもって、自分の信仰を計っていたからです。


「そうじゃあないだろ!神様はいけにえなんて喜ばないんだ。あわれみの心と誠実の心がそこに存在しているかが肝心なんだ。その事を学びなさい」とおっしゃているのです。
それが主を知ること・主に立ちかえることなのです。

聖書の中に、旧約の全体の第2の戒めとして 「自分を愛するように隣人を愛する」とあります。まずは、自分を聖書的に愛しているのだろうか? 

どうしてもキリスト教会においては、自分を出してはならない・自分を十字架につけてがまんすべき、と誤解してしまい、自分の意見を出さない・感情を出さない・従順が一番と考えておられる方が多いです。そんなことやっとったら病気になりまっせ、ホンマ。まずは自分を愛してあげて、余裕ができたら隣人を愛してあげて下さい。


さて、イエスキリストは救い主として、また人間として地上にお生まれになりました。そして旧約にある預言の通り、キリストとしての道を歩まれたのです。30歳にして公の場にたち、神の国の福音を宣べ始められ、多くの人々の病をいやされたのです。それらのわざは、救い主としての預言の成就のためになされたように見えますが、イエス様ご自身の心の中はどうなのか。

いやしのわざは救い主としての条件であり、救いの計画の一つだからというような計算はなかったと信じます。 ユダヤを行き巡る中で、ただ目の前に弱って疲れて病に冒され貧しい状態の人がいるから、内にある深い憐れみの心が溢れて、いやしを行なわれたと信じています。


「神様が十字架の上で死ぬほどまでに私たちを愛して下さいました。このイエス様に喜んでもらえますように、一生懸命、熱心に信じようではありませんか。ささげようではありませんか」と、信徒にハッパをかける牧師が大勢います。
ここで私は言いたいのです。私たちはイエス様に喜ばれる努力をするべきなのでしょうか。


いいえ。神様はあなたの存在を、既に喜んでおられるのです。あなたの行いを喜ばれているのではありません。イエス様がバプテスマのヨハネから洗礼を受けられた時、天から声がしました。 「これはわたしの愛する子。わたしはこれを喜ぶ」 つまりイエスはわたしの子供だから喜んでいると。


そして私たちに対しても天の父は全く同じなのです。今あなたに天のお父様は言うのです。
あなたの名前を呼んで 「あなたはわたしの愛する子。わたしはこれを喜ぶ」 と。もうこれで十分じゃあないですか?


神様のために何かを返そうと思うのは、信仰的に見えて実は非常に高慢な態度なのです。 いいですか。私たちは神様に対して何かできると思ってはならないのです。 何もできないのです。 どこぞのアホが「什一献金ではありません。什一返金なのです」とわけのわからないことをのたもうてます。


私たちの神様はいけにえよりも犠牲のささげ物よりも、あわれみと誠実を喜ばれるのです。
 神様がまず私たちを深くあわれみ、一人子の十字架によって誠実を尽くして下さいました。そしておっしゃるのです。 「行ってあなたもそうしなさい」と。


何かのCMにありましたね。文句は違いますが、「『一人の命のほうが地球よりも思い』と言うよりも、私のことを愛して欲しい」 あなたは神様の愛を受けている大勢のうちの一人ではありません。あなたを個人的な関わりとして、あなたの存在を喜んでおられるのです。

そして神様のあわれみと誠実は、継続してあなたに臨んでいることを忘れないで下さい。イエス様は健康な人のためではなく、病人のために来られました。言いかえれば、強い人のためではなく弱い人のために来られたのです。
 私たちは完全でなくていいのです。弱くていいのです。不完全という認識があるからこそ、イエス様に頼って生きていけるのではないですか。だから完全な教会生活・信仰生活を送ろうとも思わないで下さい。

私自身、神学生の時代あまりにも真面目で、信仰的な視野が極端に狭く、マタイ5:48 「だから、あなたがたは、天の父が完全なように、完全でありなさい。」 のように、より完全なきよさを求めて生活をしておりました。

特に目の欲や肉の欲には気をつけました。あのエジプトの総理大臣になったヨセフが、主人の奥方の誘惑を逃げて避けて勝利したように、あらゆるものを避けて生活しました。 テレビや雑誌・新聞など一切シャットアウトです。読むのは聖書と注解書と信仰書のみ。さんびやゴスペルだけ歌って、世の中の昔大好きだったフォークソングは歌わないようにしました。贅沢はしません。非常に質素な暮らしぶりでした。 自動販売機の1本の缶コーヒーすら勿体無くて買えませんでした。 勿論、酒・たばこ・ばくちはダメ。週に一度は必ず丸1日の完全断食をして祈りました。

当時の私は「これだけきよい生活をしているのだから、完全ではないけれど、少しは神様に近づいているだろう。周りのごく普通の信徒よりはましだろう」 などと本気で思っていましたから。恐ろしい考えです。

ここで言っておられるイエス様の「完全」とは、 「神様に完全に愛されているという認識を持ちなさい」 だと私は信じます。
私たちは弱くていい・足りなくていいのです。イエス様はあなたを責めてはいません。どうぞ自分を愛してあげて下さい。赦してあげて下さい。そして主ご自身を知ることを求めて下さい。そして受けた愛情のおこぼれを隣人に分けてあげたらいいのです。

イエス・キリストはあなたを愛しておられます。

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